つきの徒然

アセクシャルな人間の日々の雑記

もうそばに居ないのに音のための私でいたいから視力を失いたい

音のことを人間のように意思のある何かと思っている節があるので、音に物理的にも精神的にも愛されたくて愛されたくてたまらない。

人が誰か隣にいてほしいと思うのと同じ感覚で、人間的な音がそこにいてくれたらいいのにと思う。音に目があって、私のことをじっと見つめてくれたらいいのにと思う。腕があって、抱きしめてくれたらいいのにと思う。

 

一緒に呼吸をしたい。

音の呼吸を聴きたい。

 

俺のために生きれなかったくせに、って言われたらぐうの音も出ないんだけど、あなたが養ってくれるわけじゃないから辞めたのよって反論だけはしようと思う。

お前ほど俺に愛されてる人間もいないけどね、って自信満々に言ってきたら、あなたほど私に愛されてるものもないわよって答えようと思う。

 

だからその憎たらしい口をきく口を持ってくれないかしら。

私はあなたのことこんなに見えてるのに。

あとはあなたが意思を持つ気になればいいだけなのに。

 

こんなことを思いはじめてもう9年。

もはや叶えるためには何か生贄を捧げないといけないのかしら。

それなら私の視力をあげる。ただ、そのときはあなたが私をどうにかして養ってね。

それか、そんなことになった私がお荷物だったら、あなたが殺してくれてもいいよ。大好きなあなたに殺されるんなら、それはもう願ってもないことだもの。

 

 

もうそばに居れなくなったのに、どうしても私はあなたのための私でいたいよ。

 

 

(メンヘラか)

(ちなみに映画館で大好きなミキサーさんの音を聴きまくれたら音に抱きしめられた気持ちになるのでメンヘラはおさまる)

『天気の子』円盤発売(勝手に)記念!『言の葉の庭』読む音実況

いや、『天気の子』の話じゃないんかいっていう。

 

Amazon primeで『言の葉の庭』を検索していただくか、お持ちの『言の葉の庭』の円盤をプレーヤーに入れていただき、再生準備をお願いします。

それでは只今より、【『言の葉の庭』観ながら読む音実況】を始めてまいります。
よろしくお願いいたします。前置きは映画が終わった後に話します。(前置きじゃなくなるな)

 

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0000 TOHOanimationのこのロゴの音好きすぎる。ホワ〜んって音も水のぷよんぱよんって音も一番よく聞こえるボヨン系の音も子供の声も全てが最高。あとLRの音配置が最高。ロゴの世界大会あったら優勝できます。

 

 

0031 ここで聴こえる強めの雨音(池に雨が当たる音の方)がこれまで私が聴いてきた雨音の中で最高峰。透き通った球体。これだけで白飯いけますよね。 

 

0045 ここの電車の音、御苑シーンとの切り替わりのショックがありつつも激しくないのは、走行音を構成している音の層の裏面(イメージ)から入ってくるからだと思っています。わかる?表拍裏拍みたいな話じゃないよ。

 

0053 あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜この世で!!!!いっっっっっっっっっちばん!!!!!うつくしい!!!!!!!!!!!!!!声の入り!!!!!!!!!!!!!!「こういうこと」の「こ」!!!!!!!!!!
聴こえましたかね、丸々したわらび餅よりちょっとかたい感じの球体が画面からうにゅっポコンッと出てきたかと思ったら、深い芯と若干のかすれを帯びたタカオの声が鼓膜に素直に入ってくる感じ。ここだけエンドレスリピートでも耐えられるくらい好き。やばいもう死にそう。
「俺は知らなかった」はもう抱かれてる。耳が。タカオの声に。

0102 「濡らす」の「らす」の繊細さ。音に一切の雑音がない。整音が最高。

0106 タカオの声と相性の良すぎる「ナフタリン」という言葉の音よ。

0125 若干耳を刺す「ずっと近かった」の「と近か」でさえも許せる、完璧な整音バランス。構成している周波数帯が完璧。

0127 「だから、空の匂いを」の「だから」からすでにタカオが微笑んでいることがわかるこの声。声優さんすごい。

0135 「乗り換えずに、改札を出る」の「改札を出る」は、声が甘くてもはやピロートークの時の声色と音圧。

0138 左耳の向こうで車が走ってるのがすごく好き。右側を走る車よりも好きな音。

0141 右と左で鳴ってる雨音が違う(目立つ分)のは地面差の表現かな?って思ったけど別にそういうんじゃないね、ティルトしてきたら左でも同じ音が鳴ったね。でも右のほうが強い気がするよね。

0156 ここ若干足音あってなく聴こえちゃうけど多分これはもうその人それぞれの感覚なんだろうなぁ。足音はやってると一番「もはやどれが正しいのかわからん」ってなる音。

0210 ここね。ここですよ。このウッドデッキみたいな地面に変わってからの音。これまで聞いてきた作品の足音史上最高に好きな音です。板が数枚音を鳴らしているのがわかるし、雨降ってるから少し板の緊張が緩んでいるようにも聴こえるっていう。最高。

 

0239 たたん、の足音をきっかけに無音になるのはまあベタな音の演出だけど、最後にかかとが着く時の音があるからすんなり受け入れられるよね。あれあの一音なかったら受け入れがたい無音だったと思う。

 

0308 あのねぇ、『言の葉の庭』と『君の名は。』に共通している話なんですけど、鉛筆で紙に書く音最高すぎん?しかもさ、どっちも男の子の出す音なの。音響効果さんがどこまでこだわってるかはわからないので音を聴いた私の勝手な印象の話なんだけど、女の子が書く音だったらもうちょっと硬い音になってたかもしれないじゃん。どちらの作品も、自分の好きなことに一生懸命で好きな絵を大事に描く子たちでさ、それがこの鉛筆が紙を擦る音とノートに鉛筆が当たる音のふたつからもうひしひしと伝わってくるのね。愛しすぎん???瀧くんはシャーペンだったかもしれないけど。とまあ、そんな可愛さの前では、「主人公が童貞すぎる」とか「そもそも新海監督作品が童貞男子の憧れ丸出し」なんていう批判はもはや感受性のなさのアピールでしかない。

 

0336 久しぶりに声が聴けたね。このミキサーさん(整音してる人・作品の音の責任者)の音作りの何が好きって、セリフとモノローグどちらもまっすぐ飛んでくる大好きな音なのに、確実に区別がつく整音をされていることです。どっちか好きでもどっちかの聴こえ方はそんなに、なんてことはざらにあるからね。
「でもこの人、どこかで」の「この人、ど」の部分で声の層が二重になって聴こえるのが好き。

 

0350 ここね。雪野ちゃんもようやく声が聴こえるわけですが、これね〜ちょっとね〜これまで散々モノローグ聴いてたから声近いよなぁ画角の割にな〜とか思っちゃったりするんですよ。でもまあアニメなんてそんなもんやし、って思えば、なんてことなくなるんですけど。正直、ここにくるまでのどこかにモノローグじゃなくてセリフがあればもう少し感じ方違ったとは思う。それが必要かどうかは置いといて。

 

0428 「会ってるかも」〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!このセリフの音の美しさで、花澤香菜さんが雪野ちゃん役にキャスティングされたの大正解だ!!!!!!ってことがわかりますよね!!!!!!!でそれに続くタカオの「えッ」の音の純粋さ。濁りがない。最高。

0432 音楽の入りのタイミングが私の好みはもう1拍前なんですけど、多分稲妻に合わせたんですかね。いや、もうこれは好みなのであれなんですけど、曲の1音目と稲妻の鳴り始めが一緒だからわざわざそこにした意図があるのかなと。

んー、いやぁ、これはやっぱり数フレずらしたりしながら議論したんじゃないかなぁ…。「#ファミ#ファラ#ファ〜」って曲の主題に移る時に合わせてタイトルのカットにぴったり変わることを優先して、入りを1拍下げた説ある。完全な好みだからなんとも言えないけど、私はやっぱり音楽の入りは微妙に上げたいもん。

 

 

0534 もうほんとうに、、、ほんっっっっっっとうに、、、、、この音響効果さんの包丁で何か切る音が好きです、、、、、、私の包丁からはこんな音鳴らんのや、、、なんでや、、、、料理が上手な人の包丁とまな板の音の代名詞、、、、。ゴーヤは身がしっかりしてそうな音するもんね、やばいよね、これ初めて聴いた時鳥肌立ったもんね。

 

0546 お兄ちゃんの「コロッケ買ってきたぜ」の「きたぜ」よ。最高か???なんでその上のかすれと低い音の深さがここまで同居できるんだろうか。ほんとうにこの人の音になら抱かれてもいい(?)

 

 全然音関係ないけど、お兄ちゃんの顔すごく好き。眼鏡かけてたら誰でもいい説ある。

 

0645 タカオの「ごちそうさま」好きすぎ問題。毎日お皿洗うからご飯作ってほしい。人の作ってくれたご飯はちゃんと食べられる。ちなみにここのポイントは「洗い物よろしく」の声の芯です。タカオは全編通してここまで芯の太さがある声はあんまり出てない。はず。知らんけど。

 

0649 この木を削る音。スピーカーからそのまま出すと「ズゴー、ゴゴー」って音に聴こえて、確か映画館のスピーカーでもそれに似た感じで聴こえたた(気がしている)けど、イヤホンして聴くとこれ「すっズゴーぉぉぉlごrごr、ゴォるぉrrrrrrrrrrロォ」って真の音が聴ける。だから映画をイヤホンつけて聴くのやめられんのよ。

 

0703 兄「引っ越し手伝えよ」の声甘すぎでは????好きですいくらでも手伝います。

 

 

これまた全然音と関係ないんですけどね、新海監督作品の板書カットがえぐいほど好きです。あと毎回先生の字が綺麗。最高。乙。

 

0734「晴れた朝は」の「晴れた」はもうスタンディングオベーション!!!!!!こーれーはもう神のバランス。声の乾きと濡れ具合が絶妙なところ。
タカオ役の入野自由さんのモノローグは、この作品ではかなりしっとりめで囁きのかすれみたいな成分も多いので、あまり好きじゃないなと感じる人もいるタイプの声かもしれないんだけど、でもドラマCDでとかこの手の声(喋り方)はとても受けが良く、これにリップノイズが乗っているとその界隈では売り上げが伸びるとされていました。今がどうかは知らん。数年前の当時はそう。まあだから何が言いたいかというと、タカオのモノローグはその手の声ですよね、これは作品が爽やかだからそんな風には感じないのだけれども、モノローグの声種だけで考えるとちょっとお色気系のCDでよくある系の声だなと感じているんですよ、私は。ちなみにその手のCDのノイズ切りを夜中にやっていた時期は常に「虚無、、、」って感じでした。なんで人の喘ぎ声の中の余計なノイズ切らなあかんねん、、、どういう仕事やねん、、、、ってなること必至。話がずれましたが、まあそういうお色気系に感じる声が苦手な人もいる訳で、私としてはイヤホンで聴いてこの音チームの繊細な音を感じてほしい気持ちでいっっっっっっぱいなんだけれども、そのお色気系に近い声がちょっと生理的に受け付けない可能性あるなとうっすら感じてる人がいたらもうそれはスピーカーで聴いてほしい。イヤホン使わずに。スピーカーで聴いても美しい音は美しいままだから。

そんなね、私の神が鳴る物が変わっただけで魅力がなくなるような音をお創りになるわけないんです。

 

0808 ここのビニール傘閉じる時の音が好きすぎる。やさしい音だよね。たまらん。私が閉じる時こんなやさしい音鳴らないもん。

0813 完全に趣味だけど花澤香菜さんに「こんにちは」って言われたい。 

0850 雪野ちゃん「ねえ」の「ね」と笑いのニュアンスの音。これ「ね」って自分で発音してみるとわかるんだけど「ね」っていう前に鼻から息が抜けるその音までちゃんと残ってるの本当にすごい。素敵。その音を残したことで雪野ちゃんの大人の色気が出てる。そしてその色気に、タカオが受けたのとはまた違ったアプローチを受けてしまいその前のカットで雪野ちゃん足元エロいなって考えてた自分の心が汚いものに感じる。なんでタカオと私のドキッと仕方が違うかというと、タカオにこの「ね」の息は聴こえてないから。もっと単純に声をかけられたという事実に彼はドキッとすればいいけど、こちらはなんというか、良心の呵責に苛まれるまである。  

 

0900 激ムズポイントきたね。「サボっちゃった」の「た」の子音のほんと最初の方。これ、ギリギリノイズ切って残りの音ギリギリノイズじゃなくできるなっていうミキサーさんの腕が見える音(私が勝手にそう感じているだけ説はめちゃめちゃある)。私たちの耳が「た」って言ったと認識できる音の前方中目にプチっと音が鳴ったと思うのだけれども、これは人によっては切る音なわけで。多分あと半分削ってもまだ一応「た」には聴こえるはず。でも、こういうのを残す=この整音した人の音の好みで、このミキサーさんはこれを残したのね。でね、私も残すの。切ってギリギリ聴こえるところを攻めるのがマジめんどいからとかそんなふざけた理由じゃなくて、こういう音が残っている方がキャラクターがキャラじゃなくて人間に感じられると私は考えているから。神とその辺の好みが似てるのかなって想像すると結構興奮するよね。

この辺のことを語ると熱くなりすぎるし戦争になるのでやめます。もちろん、キャラはキャラであると考えてる人の音はかなり徹底していることが多くて、それもとてもいいものですよ。

 

0941 美しい風の音をつくれる?録れる?音響効果さんたちのことは一生尊敬する。難しいんだよ。雨音を調整するより難しいと私は思ってる。 

 

1006「もしかしたら、雨が降ったら」の「降っ」is 最高 of 最高。「ふ」って前に音を押し出すんじゃなくて「h(u)」みたいな引っ込める方の音。うつくしい。これ多分整音のおかげで若干芯が強く鳴ってここまできれいに聴こえてるんじゃないかな、とずっと思ってる。なんでも神のおかげにしがち。あ、さっきからちょいちょい出てくる「神」は私の好きなミキサーさんのことです。

 

1012 「関東の、梅雨入りだった」の「梅雨」の音の押し出された感がいい。

 

ここの曲大好きなんだよなぁ。きれいなピアノ。あとさ、二人が座る位置どんどん近づいていくのがエロいよね。

でも映像に対して曲の要所要所のタイミングが常に1〜2フレ、私と監督で合わないのがなんとも、、、。監督は多分音先行の方が好きなんだと思う。私は画先行の方が好き。ちなみに私が学生の頃は音と画がぴったりなのはダサいとされていました。わかる気もせんでもないけど、最近は画音ぴったりなのも結構見かける気がする。

 

 

1109 ここね〜映画館で聴いた時はそんなことないし、スピーカーで聴いた時もそんなに気にならないんだけど、割とどの音も分散せずにちゃんと聴こえてしまうイヤホンだと音楽がなぁ〜大きく感じるんだよなぁ、、、私だったらあとちょっとだけ音楽下げたい。でもあからさまな気もするからこのバランスが正解な気もするんだけど、でもやっぱりねぇ、声の上の方が食われてしまっていて整音のよさがちょっと減っちゃってる気がするんだよなぁ、、、。でもこの音楽はガンガン効かせたいのもすごくわかる。わかる。マジでむずい。こういうところが音の難しいところ。モノローグだったら声を浮かせられるから音楽の主張から逃げやすいのだけれど、セリフともなるとなかなか難しいところだよなぁ。。。。「当たり前、ですけど…」の音が凡庸になっちゃうんだよなぁ。ここ実は唯一のストレスポイント。正直、初見の時「うわぁ、これは難しすぎ…」ってなった。

1124から始まるモノローグの部分と比べていただいて、この音楽とセリフのバランスの難しさを感じてもらえたらと思います。

  

 

1204 「夜、眠る前」の「眠る」で、30秒前のストレスが一瞬で消えますね。消えたでしょ?いい音。

 

1213 っっっっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜五体投地!!!!!!!!!!!!!!!!!!まさか声じゃなくて効果音に五体投地する日が来るなんて思ってなかったんですよね、このカラスの羽ばたき+高いところの風切り音を初めて聴く日まで。羽ばたきの音が鳴ってる1秒間がもう本当に好きで好きで好きで好きで(略) 

 

1235 音を作る人間の好みというのは、この「まるで」の後の息継ぎを残すか残さないか、みたいな部分の話です。これはある方が良い。これまでバンバン息継ぎ切ってるのにここだけ残ってるの、タカオ君は本当に実在する人間みたいじゃない?愛してる。

 

1247 ここのさぁ、「ガキだということ」の「こと」のカツッって音が私はかなり好きで、まあさっきの「サボっちゃった」の「た」が好きならこの「こと」も好きな音なんですけどね。こういう下手したら衝撃強くなっちゃう音が絶妙にお利口さんに、でもちょっとやんちゃな感じで鳴ってるのが大好きなんですよ。たまらんよね。これをノイズっていう人もいるのでね。本当に好み。そして神と好みが同じ。最高。

 

ここの曲の余韻がふわぁ〜っと遠くに飛んでいくじゃないですか。音の仕上げ作業は「ダビング」っていって、大きなミキシングコンソールの前に音の人たちが座って、フェーダーという音のボリュームを調整するつまみ?を上げ下げして音の最終調整をしていくのだけれど、音楽のフェーダーを握っている人(多分神)がこの曲の余韻に合わせてふっとフェーダーを下げている姿を想像すると興奮が止まらないですよね。この音に合わせてフェーダーを下げる時の感覚は、おそらく、無駄毛ひとつない少女の絹のような二の腕を人差し指と中指ですーぅっと撫でた感じですね。

 

 

 

は?(そんな少女はいない)(幻想)(さすがにこれはいかん)

 

 

 

雪野ちゃんのヒールの足音いいよね、好き。

 

1412 こんな声で「すごーい」って言われて惚れない人いる?私も惚れる。ちなみにこの「すごーい」の言い方の何がいいって、媚びた「え〜すごぉい!」じゃなくて「…すごーい」で本当にすごいと思ってくれていそうなところ。うちらが一番言われたいやつじゃん。こんな言い方されたら照れちゃうし好きになっちゃうな。
「靴のデザイン?」の語尾が際限なく上がっていくのも好き。
「だめ?」なんてそんな、もう、あっ、えっいやだめじゃないですだめだけど……。

もうここの雪野ちゃんは好きしかない。

 

音楽入る位置、若干意見別れた説を私は推していきます。今の位置か、「料理」って言ってペットボトルが出て来る次のセリフの間かの二択。今の位置だと絶妙に微妙に何についてる音楽か判別(できるけど)難しいなと思ってしまう。タカオがガリッてなった直後に雪野ちゃんの顔を見てるっていう視線移動があれば、今の入り位置のまま「知らない部分の多い憧れの女性の新しい一面」って部分についた音楽として受け取れるし、ペットボトルが出て来る直前なら画面に映るのが雪野ちゃんになっているので「恥ずかしい彼女と少し近づいた二人」みたいな部分で曲の解釈ができるんだけど、タカオは雪野ちゃんを見たわけでもない、声ではわかるとはいえ雪野ちゃんがどんな表情してるかまだ見えてない状態の今の位置だと、ちょっと早くない?って感じたりもする。
でもタラン、タララタンタンタン〜のタララが振り向き合わせなので、そこに合わせてるのかもしれない。音楽の位置の話は本当に難しい。

いやぁ、でもねぇ、これまでとことんあってこなかった監督と私の画音のタイミングがこの後の回想シーンはバチバチに合うんですよ。これ『君の名は。』観たら監督の画音タイミング変わってる説ある。『言の葉の庭』のタイミングの取り方は数人分の意思を感じるな。

 

1549 人の呼吸の、肺が鳴ってる感じの低い音がかなり好き。

1605 特にこの時の低い音ね。

1607 ここの雪野ちゃんの声もあの「サボっちゃった」の時と同じ理由で好き。たまらんな。でろでろに甘やかして撫でくりまわしたい音がする。

 

 

てか雪野ちゃん部屋広くない?家どこにあるのか知らないけどその広さだと家賃高くない??先生だから高給取りなの???いい部屋に住んでる。住みたい。

 

1632 ここから電話中の雪野ちゃんの声、なんかこれまでの声の音構成と全然違うんだよなぁ。急に低音の喉なりみたいな音が増えるの。急に「大人のリアル」って感じの声の印象。あんまりきれいじゃないけど、それがリアル感と色気を出してると思う。わざとなのかな。

いや、残ってるな、「そんなに大げさなものでもないけど」の「そん」の部分完全に喉か鼻奥が鳴ってる。残ってる。わからん、あえて残してるのかもしれないけど、ここだけ音の流れが止まるんだよなぁ。これは今まで切ってそうな音なのに、これは残さない音だと思ったんだけどなんで残ってるんだろう。その前の「その人のお弁当」の「その」も鳴ってる。

その後のモノローグの「まるで壊れ物に触れるみたいに」の「まるで」の「で」は、完全に低音がボコッと鳴っているのでアニメの人なら取りそうな音なんだけどなんで取らなかったのかな。

不可解。

 

 

1703 こんなかわいい声で「でも…」とか言われたら抱きしめずにいられない。息の残し方わざとだよなぁ、ずるいよなぁ。すき。私は小説『言の葉の庭』まで読んだ上で伊藤先生のこと苦手だけど声だけはいいから本能が逆らえなくて結果好き。

 

 

1746 このね、スマホになってからの「携帯を触ることを終了した時のアピールのための音」ってのがめちゃむず問題で、私が大学生の時や社会人1年目の時は割とホットな議題でした。ガラケーの時は携帯を閉じるパタンって音でどうにかなったんだけど、スマホって画面が暗くなるだけで音あまり関係ないじゃないですか。でもつけるんですよ、つける方向で話が進むんですよ、なぜか。なぜ音をつけなきゃいけないのかいまいちわからない時もあるんですけど、どうしてもつけたほうがいい時(このシーンはつけたほうがいい時)があって、その時どういう音をつけるかというのは結構悩ましい問題なんですよね。今がどうかは知らないです。でもそれから4年以上経った今も、作品それぞれにそれぞれの思想に基づいた音がついてるなと思っています。

1753 「嘘ばっかりだ」自体にリバーブ(響き)がついてるのか、バックで流れてる外の音に引っ張られてるのかちょっとわかんないんだけど、すごくきれいに聞こえて好き。あと、部屋の散らかり方概ねこうなるよなって感じなんですけど私はズボンあそこにきれいにまっすぐは脱げないな。丸くなる。

 

1805 起き抜けの雪野ちゃんえろい。

1815 部屋着の立ち姿がえろい。

 

1850 タカオ、どれだけ前世で徳を積めばこんなにかわいらしい年上の女性と仲良くなってこんなプレゼントまでいただけるような今世を生きられるんですかね。うらやましい。

 

1916 雪野ちゃんが「あっ」って声を発してから声が湿り気を帯びていくタカオの声。随分年下の男の子に女性の顔をしてしまう雪野ちゃんと息を吐く音。

この後に鳴くシジュウカラは確か意味があったはず。監督が何かで話していた記憶がある。この後のシーンは二人のそういうシーンですよってことをこの鳥を持ってして定義づけてるっていう(伝われ)

そして雪野ちゃんが靴を脱ぐところからかなり動作についている音が目立ちますね。それが彼らの動き一つ一つを全部意味のある動きとして意味付けることになっていて、それにより私たちはより強く色気を感じることになっています。これまでも衣擦れだったり肌のこすれる音は含まれていたけれど、基本的にベースノイズ(空間の音)が入っていたのであまり目立っていませんでした。ところがこの〈靴を脱いでから足を触られてベンチに置かれる〉までの一連の動作の時はそのベースノイズがなく、動作の音だけが、それもかなり厳選されてつけられている。要はこの行動を強調するための音の演出なわけだけれど、動作の音がいつもより大きく聞こえることで二人がこの「触れる」「触れられる」という行為をどれほど特別なものと感じているかがわかります。相手と自分の間に発生した音しか感じられないというのは私たちも感じる時があると思うのだけれど、この作品はこの手の音の選び方が本当に上手くてすてきで、本当にそう聴こえるんだよなって急にリアルを感じます。ここの一連の音は、二人が本当に生きているように思わせる音です。

 

2049 もうそういうアレを思い返してる、若干夢に浮かされてるみたいな声だもんね、タカオ。このモノローグも「足に触れる」という行為がそういうことだと認識させる要因。

 

 

2119 現実とはこういうものよね〜。本当に蝉の音きらい。急に現実に引き戻す時に使われるから。使う側としても私には手に負えない音だった。意識すると都合よくなりすぎるしあざといし、意識しなかったらずっと鳴いててうるさいし。激ムズ音のひとつ。

 

2129 大人の女性なので彼が常に必要なわけじゃない、なんて思いながらも「梅雨が明けてほしくなかった」と思ってしまうことで実は彼に救われてたんだなって感じることもできるはずなのに、この「梅雨が明けてほしくなかった」の声色の淡々さを聴くに、彼女はまだ彼に対して前述した気持ちを抱えてることはまだ無自覚なんですよね。(フラグ)

言の葉の庭』て何度か用いられる〈モノローグの続きをセリフにする〉という演出は、音の世界ではよくある演出なのだけれど、こんなにあざとすぎず自然すぎずな整音をできるミキサーさんを私はこの方以外に知りません。他にもすてきな整音をされるミキサーさんはたくさんいるし、好きなミキサーさんも数名いるのだけれど、でもやはりオーバー気味だったりすることがほとんど。この絶妙なバランスはこのミキサーさんだからできるんだなって思うたび、この人の音にキュンとときめく。

技術的な話をすると、ここのシーンの音像の距離的にはこんな感じです。

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感覚的な話を適当に描いた図(こんなに離れてない気もする)

音の仕事はこういうことも調整します。魔法使いみたいでしょ、かっこいいよね。

 

2215 ここの雪野ちゃんの横顔が、全編通して一番かわいいです。

 

 

2258 ここね!彼女の「くつ」のイントネーション!ほんっっっっっっとうに毎回気になってしまって仕方がない。

 

2320 この心が折れるファンデーションの落ちる音。絶望するよねこの音鳴ると。

 

この辺まではまだセミ攻撃の名残で一時的に私の耳が機能してないです。だからセミの音は苦手なのです。

 

 

2508 早朝のカラスの鳴き声はかなり好き。これは実際に自分が最高な気持ちやエモい気持ちの早朝に度々カラスの鳴き声を聞いてきたから。10月上旬の、少し肌寒い空気の中で鳴くカラスが一番好きです。だいたいお互いのこと褒めあったり議論したりしながら居酒屋で一晩過ごして始発で帰る時の音。

 

 

2600 音の移動が一番楽しいところ。画面外左奥からセンターまで、足音とともにやって来る声。こういうの、LRのバランスを音響効果さんとミキサーさんで合わせるんだけど、数値を言い合うやりとりが私は結構好きです。私は「自分達しかわからない会話」みたいなのに特別感を見出しがち。

 

2622 タカオの「えっ」でベースノイズ切れるのすごく好き。「えっ」の音もさることながら、無音に乗る雪野ちゃんの「はっ」も良い。でも勝者は「えっ」。

別件だけど、伊藤先生の顔も全然好きじゃないのに本当に声が良くて心が負けるの、真面目にかなり悔しい。

 

2644 友達の「雪野ちゃん、学校に来たんだな」は実は【『言の葉の庭』隠れ良い音グランプリ】でぶっちぎりの1位。これはやばい。何がやばいって、声の低い成分が綺麗に鳴っているのに加えてこの空間に合わせてつけているリバーブがすごく美しいこと。相乗効果ですごく良い音になっています。

まあこの後のキャッチボールしてる時の声聞いてもらってもわかるように、まずそもそもこの声優さんの声自体がすてきな音なんですけどね。

 

2753 タカオの「名前、わかる?」の声の深さに惚れる。好き。

 

 

2848 先輩が殴る時の「ドッ」って音が好きすぎるんですけど伝わってますか?

 

 

3057 ここからのタカオの声ほんといい感じに濡れていて、3106のタカオの顔が美しいのも相まって相当好きなので、ここは心を落ち着けて静かに声を聴きたいところですね。3106で私はタカオにおとされました。

万葉集、教科書に載ってました」は、【『言の葉の庭』音グランプリ】で堂々の第1位です。入野さんの演技のニュアンス、声の聴こえ方、整音のされ方、全てが最高のバランスで構成されている最高の音ですね。

 

お気づきかと思いますが、普通に後半の物語の流れが好きなので書く数が減っています。

 

 

3201 この雨粒が池に当たる最初の音、かなりいい音してるよね。その後に続く音たちもいいんだけど、この最初の音がやっぱりきっかけの音でもあるので聴こえ方も一番良い。

3212 この作品の中で出てくる連続する雨音の中で、3212〜3229の土砂降りの音が一番好きです。自分も雨に降られてるように聴こえるので。3230以降も土砂降りだけどセリフのために若干音量が下がって迫力が減るので、3229までの音。それでいうと『天気の子』は良い雨の音が多かったなぁ。

 

3240 いやー!わかる!!!強い雨音が風に煽られて水の上を移動して聞こえるのすごく好き!!!わかるーーーー!!!!!!!

 

3254 ここの風音の終え方こそ、「音はもはや好み」の一番わかりやすい例って感じなんだけど、ここはよくやりがちな「音を全体に発散させる方法」じゃなくて「中央に収束させる方法」を取っていますね。私が勝手に音の印象をそう表現しているだけなので実際にそうしてるのかはわかりませんが、そういう風に聴こえるよねっていう。正直私は発散させる方が好きなのでこの音はそこまで好きじゃないんだけど、技術的にどうやったら中央に集まって終わる音が作れるのかなってところがずっと気になっていて、意識して聴いちゃうポイントです。

 

 

3326 音は関係ないんだけど、100回以上観てるのについ先日ようやく雪野ちゃんの住んでるマンションにはエレベーターがあることと、それが故障していることに気がつきました。よくタカオが階段で降りていったってわかったなぁ雪野ちゃんってずうっっっっと不思議だったんだよなぁ。(どれだけ私が画を注意して観ていないかがわかってしまうエピソード) 

3332 私、人間は皆アイロンのスチームの音とか濡れたものに当てた時のクシュー!プシュー!って音好きだと思ってるんですけどどうですか?興奮する音だよね?

 

3349 いや、ここのさ、SEは全部聞こえてるのにセリフだけ聞こえてないのって実際どうなのって最初の頃はかなり否定的に思ってたんだけど、まあ慣れると全然これもこれでありだよなって思えるようになった。案外あり。

 

3420 もうここのセリフほんとうに好き。「今まで生きてきて〜」ってやつ。ほんとうにほんとうにほんとうに好き。そんな風に思えるような出来事起こってほしい。(急な願望)。 しかもここのコーヒー淹れてる音、コーヒーの香りしそうな素敵な音で最高。しあわせ。泣きそうになるくらいしあわせな気持ちになる。

3427 この二人の声がLRで分かれてるの最高すぎ。私もしあわせかもしれない。

 

 

 

雪野ちゃんずるい〜〜〜!!!でもわかる〜〜〜!!!告白されるまでのこの感じが一番楽しいし自分の支えになってたりするのもちょっとわかる〜〜〜!!!告白されるのちょっと違うのめちゃめちゃわかる〜〜〜!!!このずるい感じほんと受けてる側からしたらタカオみたいに怒りたくなるのかもしれないけどでも雪野ちゃん側からしてみたらこのタイミングをどれだけ先送りにできるかみたいなところが一番大事になってしまうのだよね〜〜〜〜〜〜好きと言わない方が楽しいこともたくさんある〜〜〜!!!

でもこの後雪野ちゃんはちゃんと「あなたに救われてた」って言えるからずるい大人じゃない。善い人。クズじゃない。

 

3451 お気づきでしょうか、音楽が盛り上がる裏でこの辺りから雨音が消えていっていることに。そしてその後は完全に雨音だけが消えます。窓の外から家の中を映している時も、椅子のSEは普通に聞こえるのに一番聞こえるはずの雨音がゼロ。ここも色々検証したんじゃないかなぁ。そういう音作りとダビングの裏話が聞きたいと常々思っています。

 

3532 え、待って。この雪野ちゃんのドアップカットずっとあった?映画館で上映されてる時からずっと入ってた??アマプラ版で急に入ったとかじゃなくて???私今初めてこのカット見たんだけど。

 

雪野ちゃん、自分で距離とっておきながらそんな悲しい顔するのはだめですよ。ずるい大人はちゃんとそのずるさを開き直らなきゃいけないんですよ。そんな顔するのはだめです。

 

3638 ここのタカオ、声色からしてもう他人行儀だもんね。心が一切こちらを向いてない音がする。

3645 「あっ」じゃないねんて、雪野ちゃん。

3656 いい音だよねぇ、扉の音。耳障りでこのシーンにあってる。でも玄関扉の音は鉄ドアが私は好きで、実際に玄関扉が鉄だとうれしくなります。エモいじゃん。

 

 

3725 ここからのリフレイン超好き。音があっちにいったりこっちにいったりするのがかなり好きなので、ここは映画館で聴いた時大興奮だったなぁ。声を追って頭が動いてしまうよね。

3733 ここの「鳴神の〜」の声は性癖に刺さる。色々好き。たまらん。この音には抱かれたい。

 

 

3803 この必死なパタパタ、トタトタって足音がかわいくてかわいくて、、、。必死に走ってるのに足音かわいくて、庇護欲掻き立てられる。これも性癖に刺さる音ですね。

にしても、この後の転け方はマジで痛いやつ。

 

3850 ここからタカオのセリフにかかるリバーブが本当に素敵で憧れていて、現役時代このリバーブの再現をしようとしていたのだけれどなかなか同じようにできなくて悔しかったのを覚えています。雨音に引っ張られているように感じるところもあるのでなかなか聴き分けと判断が難しくて。声の調整の方は割と惜しいところまではいけたけど、それもやっぱり惜しいだけで完全に同じにはならず。このミキサーさんは本当にすごい。大尊敬してます。

「どうせできっこない」〜「生きてくんだ」のところ好きすぎ。無理。最高の整音と最高のリバーブ。至高。ここは破裂音とか破擦音とかも強烈なんだけどそれもまた趣深い。いやほんとなんでこんな音作れるのかな。魔法だよなぁ、神なんだけど。 

んは〜もう曲がたまらんよね。大好きなんだよなぁ、ここの階段のシーンからED。3844の「やっぱりあなたのこと、嫌いです」から雨音と音楽がブワーーーっと大きくなっていって、3847で「ドーン」て鳴る音と曲のメロディが見事にマッチしててこっちも胸がぎゅっとするんだよね。年下の男の子にこんなこと言われて〜。縋られたいよな〜。(そうでもない)

 

 

こんなに音楽があざとくこっちの感情を持っていくのを、笑いもせずに聴けるなんてなかなかないんです。普段だと笑っちゃうもんね、「ここまでやるとあざとすぎるかなぁ」「でもやっちゃうか」「おっ結構気持ちいいぞ?」って思いながらプロたちが試行錯誤してる姿が思い浮かんでしまって。そう、普段はあざといことやられると元職業病みたいなのが発動してしまって「おいおいおいおいやってんなぁ笑」みたいな気持ちになっちゃうんですよ。でもね、このミキサーさんのバランスだと受け入れられるんです。本当に。これは好きなミキサーさんだから説あるんですけど。

 

ここまでこの音実況を読んでくださった方ならわかるかと思うのですが、ただただ物語に身を委ねられるなんて本当に珍しいんです。今の音なんだ?って思考が止まったり、この位置で音楽入れてくるか?とか、それはさすがに音で先導しすぎとか、毎回毎回見るたび聴くたびにそういうことを自然と追ってしまうわけです。実写でもアニメでも関係なくそういうことを思う。私が未熟者だからなのかもしれないけれども、物語自体を追えることってなかなかないのです、実は。

なので、私はものづくりに携わってる・携わってた人と話すときはだいたいストーリーの内容よりそういう細かい部品一つ一つについて話をしてしまうことが多いです。最近ようやくストーリーのことを考えられるようになったけど。一応「そんなことねぇわ、俺は物語全体をちゃんと観てるわ」って言われるのがいやで「私は」って言ったけど、わりかし似たような仕事してる人たちはそうやって分解して観ちゃうと思います。だってそういう話この数年でたくさんしてきたもん。しかも、そういう話をすると楽しいし盛り上がる。

でもね、本当は、音も画も作品を構成するための部品なわけで、部品は作品のためにあるのでそのパーツを作ってる人たちはみんな部品を注意して見てほしい気持ち以上に作品をよく観てほしいと思っています。おそらく。私の周りはみなさんそうでした。なので今回のこの音実況は、作り手からしてみたら嫌われることかもしれない。お前そんなこと考えてる暇あるならちゃんと物語を追えよ、なんで何百回も観てるのに初見の画があるんだよ、って。それは本当に申し訳ないなと思います。でも職業病みたいなものだし、こんなこと考えもしない人たちにこんなに素敵ば部品がたくさんあるんだよって私は言いたい。全体についてはもう知られまくっている作品なので、音という部品にも注目してくれる人がたっくさんいたら嬉しいなと思って書きました。まあ、私の性癖の押し付けみたいなところばっかりだったけど。少しでもこの音のよさが伝わると泣いて喜びます。

 

ちなみに音も画もあくまで部品って話についてだけれど、例えば、どんなに素敵な劇盤(作品中に流れる曲)でも、曲はメインではなくてあくまで作品の補助なわけで。『君の名は。』は曲が独立して聴こえていたけど『天気の子』ではかなり作品に馴染んで補助的役割を果たしているなぁと感じたので、『天気の子』に関しては野田さん大勝利だと思うのです。ああさすがに2回目ともなると完全に把握してらっしゃる、すごい、と思いました。だから私は『君の名は。』より『天気の子』の方がサントラは好きです。『君の名は。』の曲もどれも素敵だけどね。

じゃあなんで『天気の子』の音は私の中で『言の葉の庭』に勝てないのか、という話なのですが、これはさっきからずっと神だ神だと言っているミキサーさんが「実は最後あたりで誰かにミキサー職をバトンタッチしてるんじゃないか説」があるからです。それか、なんらかの理由でこだわるのをやめたか。クレジットされてるのは神なのだけれども、なぜかいつもと聴こえ方が違う部分が多くて。そんなの全体のバランスの差異なんじゃないの?って思われるかもしれないのだけれど、それ以上の違和感が全体的にあって、素敵な音なのにスクリーンから飛んでくる音の印象が違うというかなんというか、、、。とても感覚的な話なのでなかなか言葉にしづらいのだけれども、一番上にベールがかぶさっているような印象でちょっとこれまで聴いてきたそのミキサーさんの音に近い誰かの音って感じがしてしまって。それゆえ、どうしても『天気の子』の音は『言の葉の庭』と『君の名は。』を超えられないのです、私の中で。

 

 そう、これで前置きに繋がるのですが、そんなこんなで私は『天気の子』の音については何も話せないけれども『天気の子』の円盤が発売されるのはめでたいことなので、今回新海監督作品の中で一番好きな『言の葉の庭』の好きな音について書きました。

15000字。わろた。

 

いつかやってみたかったことができたので満足です。幸せでいっぱい。

これ、対面でやると2時間くらいずっと喋ってると思うし話の流れで別の作品の音の話になったりもするので、5時間くらい延々と話せます。いつか誰かに聞いてもらいたい。

 

じゃあ、おしまい!!!

 

 

小学6年生だった弟の代わりに書いた夏休みの作文

今日暑かったね。暑くなると言えば、夏ですね。夏といえば、夏休みが来ますね。社会人も2ヶ月くらいの夏休みが欲しいですね。

今日は夏にまつわるブログです。

 

* * *

 

今日急に思い出したこと。7つ離れた弟が小学6年生の時、8/31になって作文が終わっていないと発覚した時の、母の剣幕。
我が家は文章には厳しかったので(母が)、作文は絶対に母の編集が入るのだ。私も小学校卒業まで、ずっと母の指導を受けてきた。だいぶ立派な指導教官だったと思う。今の私の文章を読んでいる人たちからしてみたら理解できないかもしれないけれども。母のおかげで、私は毎夏作文コンクールで何かしらの賞をもらっていた。中学生の時に死ぬほど綺麗事を並べ立てて知事賞かなんかをもらった時には爆笑した。

ただ弟が小6の時の夏は母の仕事が死ぬほど忙しく、弟の勉強をみていられなかったこともあり、彼はしっかりと宿題を溜め込んでいた。マジでよく終わったなと今でも思うくらい残していた。絵の宿題は私が描いたし、自由研究の下書きとレイアウトも私がやった。弟は写すだけ。あまりにも私の担当分量が多すぎたので、「ワークがそんなに溜まりまくってるならもう答え写しなよ」って言ったら「それは道義に反する」とか言われて冷めた目で見られた。解せん。手伝わずに、そのまま学校に行って先生に怒っておらうべきだったな。

今回は、その時に私がゴーストライターをした作文を披露する。PCのデータを整理してたら出てきたので。せっかくだし。ちなみにこの時書かなきゃいけなかった作文のテーマは以下。

 

 

『生きるということ(全国系の小学生作文コンクールのお題)』

 

 

いや、小学生よ?重ない??????

 

「重ない??」と弟に聞いたら「これがいちばん書けそうだった」って言っていて、そんなバカなと思いながら『夏休みの作文:コンクール・テーマの一覧』という学校配布のプリントを見たら本当にこれ以上によくわからないテーマが並んでいて、確かに『生きるということ』がいちばん書けるテーマに思えた。さすがに引いた。

というわけで今から8年前に描いた小学生擬態作文、以下、ご査収ください。

 

 

 

* * * * * 

 

  父方の祖父母が家をリフォームした。もとは木造で広々としていながらも、土間から居間に上がる段差がきつかったり床が腐って軋んでいたり、老人の住む家にしては住みにくい作りになっていた。その祖父母の家の敷地内にもう一件家があり、そこには祖父の姉が住んでいた。僕たちが「上のおばあちゃん」と呼んでいる人だ。その家も木造で段差が多く、足が悪くなった上のおばあちゃんは住みにくそうだった。そこで祖父達は、自分達と上のおばあちゃんの三人で快適に暮らせるように、リフォームを決意した。しかし、上のおばあちゃんがリフォーム後の家に帰ったのは、まだ一度だけだ。その時既に、上のおばあちゃんの要介護度は、家族の手に負えないものとなっていた。

 それからすぐに上のおばあちゃんは介護施設に入ることとなった。色々と探し回り、市の二件の病院を経て、今は少し遠くの施設にいる。市の病院は病院なだけあってあまり介護向きではなく、上のおばあちゃんは寝たきりにされていた。その頃は痴呆も進み、僕たちのことをなかなか認識できない時もあった。数ヶ月前まで目立った症状は足腰の悪化と言語障害だけで、そこまで衰弱した様子はなかっただけに、僕は上のおばあちゃんの容態にショックが隠せなかった。その時父も一緒にいたが、昔両親以上に面倒をみてくれていた叔母に忘れられているとわかった時の父の顔は、いつまでたっても消えてはくれない。病院は介護が必要な高齢者を介護するというよりは、病人として対処していた。介護は看病ではなく、あくまでも介護であると思う。だから空きのある介護施設が見つかった時は、上のおばあちゃんがまた日々を楽しく過ごせる日が来るのではないかと、少し嬉しくなった。

 施設は少し遠いので、なかなか行くことができない。上のおばあちゃんが施設に入る前は、祖父の家に行けば必ず会えていた。家族と祖父の家に行く時はできるだけ施設に行くようにしているが、それでも昔ほど頻繁に会えるわけではないので、やはり寂しい。施設に入るということは、今まで一緒に過ごしてきた人達と離れ離れになってしまうので、僕だったら寂しくて仕方がないだろうなと思っていた。しかし、施設に行ってみるとたくさんの介護士さんがいて、同じように施設で暮らしているお年寄りもたくさんいた。上のおばあちゃんは入院する少し前から言語障害が出てきて、今ではほとんど何を言っているのか理解できない。だから表情で判断するしかないのだが、入院していた頃より笑顔が増えたので、楽しく過ごせているということなのだと思う。何よりも会って嬉しかったのは、僕たちをしっかり認識できているということだ。病院で会ったときは他人の子でも見るような目をしていたのに、施設で会ったときは僕を見て笑い、優しく手を握ってくれた。僕の家族や祖父母のことも分かっていたようだった。父の悲しい顔が胸にこびりついているだけに、僕はとてもあたたかい気持ちで胸がいっぱいだった。

 学校の福祉体験で、デイサービスセンターに来るお年寄りと交流する機会があった。そこにいた人達は上のおばあちゃんや施設にいた人達もはるかに元気で、食事も会話もあまり介護士の手を借りずに出来ていた。僕は上のおばあちゃんもこの人たちと同じくらい元気で、家で祖父母と過ごせていればよかったのにと思った。しかしながら、自宅介護となれば多くの負担は一緒に暮らす家族が背負うことになり、介護をしなければならない祖父母は今の生活は送れなかっただろう。もしそうなっていたら、僕たちと上のおばあちゃんの間の感情は、今ほど穏やかではなかったかもしれない。

 人は老いやすいと言うが、本当にそうだと思う。僕の中では上のおばあちゃんはまだまだ昔のままだ。僕たちが来ると笑顔で「よく来たね」と言って手を握ってくれる。「みんなで飲みなさい」とヤクルトをたくさんくれる。耳が悪いのか少しテレビの音量が大きくて、ちょっとうるさい。ただでさえ僕たちは大きな声で喋たなければならないのに、テレビの音が邪魔でもっと声を張って喋る。足が悪いからいっぱいいっぱい手を伸ばして、それでも無理な時はまごの手を使って物を取る。お土産を渡すと「どうも、おおきに」と言って頭を下げ、いつのまにか仏壇にあげている。僕の頭の中の上のおばあちゃんはいつまでもそんな風だから、喋ろうとしても言葉が出ず、唸るように、絞り出すように出された声や、たまにもどかしそうにしかめられる顔、昔よりシワが増え力がなくなった手を、そう簡単には受け入れ難い。ついこの間まで元気だった人が、いつの間にかこんなにも弱々しく見えるのは、ひどく切ない。僕の成長は遅いのに、上のおばあちゃんの変化は驚くほど早く、施設に行くたびに自分が世間から隔離された気分になる。そして人は常に死と隣り合わせであることを強く感じさせられる。上のおばあちゃんが施設に入ってから、僕が知らないうちに死んでしまっていそうでとても怖い。施設に行く時はいつも怖さと緊張でドキドキしてしまう。

 僕の時間はとても遅いから、周りの時間に追いつけることなく、気がついたら独りぼっちになっていそうだ。多分、人はみんな寂しい。寂しいから人と一緒にいたがるし、何かを残したがる。そんな人の姿はひどく滑稽で愚かだとは思うが、その寂しさの代償で僕は心地よく生きている。それならば、その寂しささえも喜んで受け入れようと思う。

 

* * * * *

 

「小6の価値観じゃない」と母の検閲で突き返され、無事不採用。

弟「僕こんなこと考えたことない」とのこと。

 

 

小学生にこんな重たいお題出してんなよな。書けるか!

 

 

バカ病んでた時期の黒歴史放出

明日、部長に怒られそう案件あってまじでしんどいので、先にそれ以上しんどくなっておこうっていう魂胆。

 

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大学生の時に手書きしたやつ。目でかいのに口小さいかよ。首細いしな。

 

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たしか戦争映画観た後に描いた気がする。高校生の時のやつ。なんか、女学生って消費されまくるよな今も昔もって思って描いたはず。

 

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これはお茶目だな。おじさん俳優と寝るのと喉仏と映画が好きだった高校3年生の時の。裏面見たら模試の問題用紙だった。真面目に受けろ。

 

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みんながゴリゴリに受験勉強してる自習時間にゴリゴリに組んだプロットとセットの間取り図。やる気の使い方よ。なんかスパイグループの話だった。よく考えたなぁ。

 

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映画関連の英単語を調べて「英語の勉強してますから!」って言い張ってたのはまじクソだったと思う。先生ごめんね。

 

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「歴史の勉強してます!」って言ってたやつ。

 

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「現代文の勉強してます!」

 

 

よし、これで明日なんとか乗り切ります。

んひゃ〜〜ゴミ展開。

 

 

恋愛したすぎるやん

んえ〜!恋愛したすぎん!?

今じゃないけど。今は正直他人に使いたいお金も時間も何もないので、いつか。

 

喜んでくれるかな、とか考えながらお菓子作りたい。多分私のことだから、バレンタインデーまでに相手が何が好きで何が嫌いかな情報はちゃんと得てる。その日会えるかどうかの情報も得てる。それに、付き合い程度のノリで渡せる気がする。あれ、でもこういう時ってちょっと本命じみてたほうがいいのかな?あげる時に若干赤面してたほうがいいのかな?やったことないからわからないな。

 

お弁当のおかずを横取りされたい。そして「うまっ!?えっ料理できんの!?知らんかった!!」って言われたい。「できるし!勝手に取らんでよ!!」って言いたい。取られるおかずはベタに卵焼きかな。その日だけ特別に作った小ねぎ入りあまあま卵焼き。その人も卵焼きは甘い派なんだろうね。うわ〜、青春じゃ〜〜ん!!卵焼き上手に焼く練習しよ〜。

 

ジャージ借りたい。体育の授業あるの忘れてて、体育服ごと忘れたんだけど別のクラスの女の子はみんな私より小柄だから借りれなくて、仕方なく、違うクラスの仲良い男の子に借りる。仕方なく!!借りる時に「お前が使ったあと甘ったるい匂いするからヤなんだよな〜」って言われて若干ショック受けつつあんまり汗かかないようにして授業適当に受けるよね。で、家持って帰って洗おうと思ってたら昼休みに「5時間目体育だから!」って言われて返さなきゃで、「体育あるのに貸してくれたの!?バカなの!?洗ってないよ!!」って焦ったら「別にいいよ、お前が使った後でもなんも気にならん」って言ってくるから「甘ったるいからいやって言ったじゃん!」って反撃するんだけど「照れ隠しだわアホ」って言われて撃沈したい。素直な男の子、良き。

 

具合悪くて保健室で寝てたら様子見に来てほしいわな。「あら、どうしたの」って保健室の先生に聞かれてちょっとしどろもどろになりながら「いや、具合大丈夫かなーと。早退するっていうから鞄持ってきたんですけど」って素っ気なく会話しててほしい。「手前のベッドで寝てるわよ」って言われて「いや、別に」とか言いながらカーテンちらっとあけて「おーい、大丈夫か、鞄持ってきたぞ。寝てんの?」って声かけられたい。私は寝てます。狸寝入り。最高か。

 

......もうなくない?やりたいことも思いつくこともなくない?てか全部学校だからもう今世ではできないやつだよ。いつかって過去かよ。これから先に起こり得そうなことで考えよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無いな。

絞り出そう。

 

 

 

 

 

 

飲みの席で、無理やり飲まされてる私のお酒をしれっと飲んでくれる。...なんてことはまず起こらないな、私お酒断れるから。

 

残業を手伝ってくれる。...いや、職場恋愛はだるい。無理やだ。

 

んー、取引先の人が気になってて打ち合わせ後にちょっとだけおしゃべりして胸がはずむ、筈がない。公私混同ダメ。てか仕事関係の人と付き合ってる人たちやいい感じの人たちで公私混同してない人を見たことがない。ダメ。仕事の時は仕事がしたい。

 

趣味友。フッたりフラれたり別れたりするとその趣味ごと嫌いになる可能性があるから絶対にやだな。

 

よく行くお店の店員さん。いやーーーーーーーー結構です。

 

他ある?もうなくない?同窓会?絶対やだ。

 

やっぱり高校が舞台の少女漫画展開が一番だね。結局リアルな恋愛はしたくないな。リアルはリアルだから怖いよね。でも少女漫画展開自体も別にリアルに起こってくれなくていいよ、大丈夫。

趣味と仕事で事足りてる。

 

うん、夢の中くらいがちょうどいいね。

今日少女漫画な夢が見られますように。

 

 

 

 

身バレ必至の大学時代の話

映画の勉強をする大学で、録音部に入って音の勉強と映画の音の人になるためのいろんな訓練を受けていた。

私はマイクが重たすぎ+筋肉なさすぎ+体幹なさすぎ+すぐ疲れてしまうというポンコツ要素が揃っていてマイクは持てないので、座って音を聴く責任者をほぼずっと担当していた。録音技師という。

 

録音技師は、カメラマンの女房役だ。カメラマンは監督の女房役。
カメラマンのパートナーだからと言って、監督のパートナーかと言われると、私はあまりその感覚は持てなかった。突き放しているわけではないけれど、カメラマンと監督の間の強い信頼感には勝てないというか。入り込む余地がないというか。
もちろん音が関わってくる相談だったり、監督が作品をどうしたいと思っているかの相談にはちゃんと乗る。こちらから相談することやアイディアを出すこともある。

でも、やっぱりカメラマンと私の間にあるような熱量で監督と向き合えていたかな、と考えると足りなかったなぁと思う。

 

私のいた大学は、1年に2回ほど授業で映画をとる。4年生は卒業制作の1回。30分の映画を作るのに4ヶ月程度を使うので、あまり多くは撮れない。だから正式に部署が分かれてからは5回しか作ってない。あとは学生同士の自主映画。私はあんまり一緒にやりたいと思う監督がいなかったので、撮影はやってない。脚本のお手伝いと整音はしたけど、撮影現場は行ってない。

なぜか。答えは簡単。そのカメラマンと信頼関係を結べる気がしなかったから(頑固かよ)

 

や、正直選り好みするべきではないし、どんな相手ともやれた方がいいに決まっている。普段の仕事だってそうだと思う。みんなそうしていると思う。でも、撮影現場でたまにある「降りる」というアレは、まあこういうことだったりする。監督を信じられない、自分の上司を信じられない、作品への面白さを信じられない。。。
契約書を交わすとそういうことは圧倒的に減るだろうけれど、そもそも学生が有志を募ってやっているものなんて、急にスタッフが一人二人来ないとか頻繁にあるし、スタッフが集まりやすい監督、集まりにくい監督なんてのが授業よりわかりやすい形で表に出てきてしまったりする。

で、類にもれず私も信頼している男の子以外の女房役になりたいと思えず、その結果撮影現場で録音技師を担当することはなかった、というわけだ。

 

なぜ信頼している一人の男の子以外と組みたくなかったかというと、これは完全に私が悪いのだけれど、どうしてもカメラマンには脳内を犯されてる気分になってしまうからだった。
なんせ、私たち二人は学生監督を支える柱の一本で、しかも他のスタッフ達よりも全ての場面で圧倒的に決定権があり、私たちの働きかけ次第で監督の決めることが変わってしまったりするのだ。他のスタッフたちも普段は友達なのに、急に突き放したりする。私の同級生達はしんどいことがあるとみんな逃げたい子達だったので、カメラマンと二人して踏ん張ってみんなを留めたり、監督とカメラマンと三人で作品にとっての正義をぶつけ合ったりしなきゃいけなかった。それでもみんな、何かあると「お前に任せる」「俺は良くないと思うけどお前がいいと思ったらいいんじゃね?」とかって言って、一線を引く。「俺らにそれを決める権利はないから」って。ひどくね(笑)
そんなの、とんでもなく孤独な気持ちに襲われるに決まってるじゃないか。

私が唯一受け入れられたカメラマンの彼も、似たような感じだった。普段はとても人気者で慕われていて、楽しそうにしているのに、いざ映画が動き出すと一気に孤独になる。私は彼の苦しい顔をたくさん見ていた。多分彼は監督の苦しい顔をたくさん見ていた。私の苦しい顔を誰がたくさん見ていたのかは知らない。いたのかすら知らない。

 

学生だからなのかなんなのか、一緒に作品をよくしたいと思う気持ちはみんな持っているはずなのに、どうしても孤独だった。孤独だと、孤独同士集まった。初めてその孤独を知ったのが、2年生の最初の実習の時。監督の男の子も死ぬほど孤独だったと思う。私たち二人もかなり監督に対して怒りを覚えることがあって、その瞬間に監督を一人にさせてしまった。役職的にトップに立っていない人間は、上の立場の人間の動向をよく見ているのだな、とその時とてもよく理解した。カメラマンと私が監督に対して一線を引いた時、他のスタッフも監督と一線を引いてしまった。本来私たち以外に監督に寄り添うポジションであるはずの助監督も一線を引いてしまった。

そんなことをしていて、作品がよくなるはずがないのである。これはもう明確にわかりきっていることで、その日の撮影は本当にダメダメだった。でも、私とカメラマンである彼は息が合っていたのか、その日二人で初めて飲みに行き、「なんで監督のことを見放してしまったのか」「そもそも作品をどう解釈してるか」「我々がお互いに何を求めているか」というのを朝までずっと話した。二人ともあまりお酒が飲めないので、終始素面のまま朝まで話した。(次の日も余裕で撮影)
まあその話し合いのおかげもあってか次の撮影から流れが出てきて、なんとか納得に近い形で全ての撮影を終えることができた。

 

多分、カメラマンの彼と私にとってこの時の出来事がかなり大きな成功体験として記憶されており、『誰となら監督を一緒に支えられるか』『自分の撮る画を誰の音で彩ってほしいか』『誰の画をよくする音を作りたいか』というのをその先何度も考えなきゃいけない時に絶対にお互いの顔が浮かぶようになってしまった。

「俺はここをこうしたい、お前は?」「録音優先だとこうするけど、画を優先するとこうじゃん?監督の意見聞く前にここですり合わせしとこう」「お前は多分そうだろうなぁ、俺もなぁそうなんだよなぁ、でも監督はそうじゃないんだよな」「頑固だしね、監督」「な。まあ俺が説得してみても無理だったらお前が後から助けに来てな(笑)」「いいよ(笑)」みたいなことを話せるくらいまでお互いの感覚を分かり合えていたので、そりゃそうだよねという感じ。

 

あと、確実にビジネスパートナーなのもよかった。大学生で色々ギラギラしているお年頃なので、「あれだけ一緒にいて、思考を共有していて『相手のことがよくわかる』と思ったり好きになったりしないのか」と何度もなんども聞かれたが、マジでない。その場に二人ともいた時はお互いに「マジでない」と言ったりもした。マジでない。本当にない。というか、そりゃそうなのだ。「この作品についてどう思うか」みたいな話はするのだけれど、カメラマンが普段の男子大学生の時は普通に何を考えてるかなんて気にならないし、それは向こうも多分一緒で、『監督を支える』『作品をよくする』というミッションが課されている時のみタッグを組む相手、という感覚だった。普段からタッグを組みたいなんて思ったこともない。
あとは、単純にその男の子の好きな女の子のタイプがおっぱいの大きい小柄な女の子だから+私は私で恋愛感情を抱かないから、というところで恋愛感情が湧いて起こるわけがなかった、というのもある。マジでない。

 

卒業制作のひとつ前の実習のとき、初めて彼とグループが分かれた。これは先生たちが勝手に決めたので自分たちではどうしようもなかったのだけれど、初めて分かれて、分かれたとお互い知った瞬間私は録音技師をしないと選択した。嫌だもの。彼以外に脳内を犯されるのは無理だもの。あと、ここで録音技師をやってしまうと卒業制作のときに録音技師はしない、という暗黙の了解もあった。

そんなことを知ってか知らずか、その日の授業終わりに彼がふらっと録音部のゼミ室にやってきて「お前今回技師じゃないよな?」と聞いてきた。「そっちは?」と返すと、「俺は卒業制作でカメラマンやるから譲った。だから卒業制作の時はお前が技師な」と彼は言った。ちょっと嬉しかったので、「でも卒業制作は3本か4本作品あるのに、選ぶもの被るかな?しかも下手したら争奪戦だよ?」と返したところ、「いやー、正直お前と選ぶ作品が被らない気がしない。ここまで全部示し合わせもせずに一緒のもの選んでんだから、余裕でしょ。だから技師な、絶対な」とまたもや嬉しいことを言ってくれた。

正直、女房役としてけっこう認めてくれてるんだなぁと実感できて、かなり嬉しかった。「どうせなら今回も同じで全部の実習お前とやりたかったな」って言われたのも嬉しかったけど、さすがに気恥ずかしかったので「私はたまには別々でもいいかって思った」なんて返した。

 

その半年後、卒業制作の準備が始まった。前の実習の時の約束通り、私は彼と同じ作品を示し合わせもせずに選び、録音技師を担当することが無事きまった。この前とは逆に、私が撮影部のゼミ室に行って彼がどうなったかを探ることにした。

 

「お前ちゃんと技師になれた?」
「......なったよ」
「何その間。なれなかった?録音部そんな技師やりたいやついる?」
「いや、ミキサーにはなったよ」
「え、じゃあやりたい作品から外された?」
「いや、、、」
「なら最初に選んだ作品違った?俺これなんだけど...いやいやいや、今回はこれ一択だろ、これ以外になくね?」
「...これ以外にないよねぇ」
「いやいや、まてまてまて、いやお前案外もう一つの方に行くって言いかねないなとも思ったけど、最終的にはこれだろうと思ってたわ、ちがうの?」
「ちがくない、それやる笑」
「は?これ?おなじ?」
「うん、同じ笑」
「おいー!焦ったわ!」
「はは!おもろ!笑」
「だるいわー」
「焦ってやんの〜。これ以外やるわけないじゃん、そっちこそカメラマンなれたの?」
「当たり前よ、何のためにここまで授業態度よくしてたと思ってんだよ」
「いやそれは知らん興味ない」
「は?冷たいかよ。まあでもとりあえず、これで一旦俺らは何とかなるな」
「何とかなるかなぁ、脚本けっこう難しいよ?アップばっかりにしたくなるようなことばっかり書いてあるよ」
「これアップばっかだったら俺らが死ぬし編集部にキレられるわ」
「繋げない画になるよね。たぶん現場は喧嘩起こるだろうなぁ」
「俺が何言っても見捨てんなよ」
「こっちのセリフ。あと現場終わった後も見捨てないでね、いつもポスプロ(編集期間)で興味なくすじゃん」
「それは保証できん」
「じゃあ私も見捨てるかも」
「嘘じゃん」
「ははっ。とりあえず編集部とは仲良くしとこ」
「それな。あとお前演出の教授と喧嘩すんなよ」
「たぶんするわ、嫌いだもん。絶対口出ししてくるじゃん。あんたもカメラ取られないようにしなよ」
「取られそう」
「取られたカットが使われたら私音つけたくない」
「作品のためにも死守する」
「ぜひそうして。編集部にも言っとこ、そんなのうちらの作品じゃないから教授が回したカット使わないでって」
「それだな」
「いやーそれにしても」
「卒業制作まで一緒にできてよかったわ」
「ね」

 

青春か?????

 

青春だった。この年の夏が一番楽しかったかもしれない。いろんな人とたくさん喧嘩してたくさん泣いてたくさん話し合ってたくさん怒ってたくさん笑って。ロケハンと称して知らない街を彼の運転で走り回ったり、別のロケハン帰りに車両担当の先生にコンビニのアイスを奢らせたりして。セミが鳴く前に音録りが必要だから、って彼に運転させて色んなところに録音しに行ったりもした。

やっぱり彼は撮影が終わると若干作品自体から興味を失って、「薄情だなやっぱり!」と責めることになった。私はいかなるときも見捨てなかったのに。

 

あの彼との日々は、私の中で「性別を意識しなかった人との楽しかった日々」として一番濃く記憶に残っている。正直どちらかが性別を意識したり、好意を抱いたりしてしまうとあそこまで上手くいかなかったと思う。

これは私の唯一の成功体験だ。だからこそ、また他の人とも性別の壁を超えられるんじゃないかと感じてしまう。

私が「男女でも友情が成立する」と思っている根拠はこれだ。彼と私は、友情というよりビジネスパートナーだったけれど。

 

それでもやっぱり、男女の友情は成立すると思いたい。思わせてほしい。

 

 

 

 

 

 

ちなみに演出の先生とは死ぬほど喧嘩した。

 

 

 

すぐアガペーとか言う奴

stand.fm

 

とまあ、夜中にstand.fmでキレ散らかした上に泣くまでしたのだが、まだ腹落ちしないので書く。

 

私のことをとてもよく理解している人だと過去にその人を表したことがあるが、ここで前言撤回する。何も理解していない。
そして私も彼のことを理解していなかった。そしてもう理解したいとも思わない。

 

そもそも、世界くらい恋人相手でなくても広げられるだろうがよ。お前の世界どんだけ狭いんだよ。
「恋人さえいればいい」タイプはなんでこうも全員「世界は恋人でできている」になってしまうん。
いや、まあそれは人それぞれなので良い。どうでも良い。ああそうですか、そうなんですね、という話でしかないからそこをディスるのは違った。ごめん。

だから私の「恋人だけが世界じゃない」「自分の大事な人たちだけが世界じゃない」という価値観も「へえ、そうやったんや」でええやろが。なんでこんなだるいことになるん。ほんっっっっっっとうに好かん。

 

私「数年一緒におったらそりゃまぁ影響は何かしら多々ある」

何某「誰かと一緒にいるってそういうところに意味があるよね、自分一人じゃ知れなかったことを知れるという点で」←これはわかる。ちゃんと会話。


私「でも、一人じゃ知れないことを知れる相手が彼氏である必要はないなという結論に至った」


何某「恋人でもいいしそうでなくてもいいと思う。その程度の相手だったんだよ。別に世界を知るために付き合うわけじゃないし。」←その程度の相手のくだりは関係ないやろ、と思うがまだ会話できてる。


私「(話は少し飛んで)恋人という存在は、叶えたいことがたくさんある私にとっては枷になることがわかった(単純な研究結果)」


何某「恋人作れって話じゃない。枷というほどならよっぽどひどい人に当たったんだね」←作れって言われたとそもそも私は思ってない。ひどい人云々も私はそんなこと一言も言っとらんがな、どこから飛んできた?


私「『枷だと思い至る=元彼やばい』という回路ではなく、『恋人をないがしろにすることは有り得ない』という大前提と『私が望みを叶えたい』という願望が同居できないことに現実的に気がついたので『恋人(に似たようなものも含む)=枷』という回路。いる・いらないの話ではない」


何某「わかる。だから『いらないならいらないでいい』って言ったし、俺もそう考えたこともある。とはいえ、そういう煩わしいことを考えなくていい関係もあると思う。ただいらないと思ううちはいらなくて良いよ」←直前の私の吹き出し読んだか?マジで読んだか?「Aではない」って言ってんのに「わかる、A」って言うな。


私「(半ギレ)煩わしいこと考えなくていい関係ってだけであれば、友人でいい。『煩わしくない→隣に置く』ってする必要がない。友人で事足りる」


何某「俺は違う。友人でも煩わしいこともある。アガペーとフィレオの違いで、アガペーが芽生えたらそれはもう友情じゃない」←煩わしくない=アガペーだとは一言も言っていない。

 

 

は??????????(ガチギレ)

 

 

私と何某の論理をまとめると、

”他者への好ましい気持ち”という集合Aと”恋愛感情”という集合Bがある時、

・フィレオ∈A/アガペー∈B
・”煩わしくない”と言う要素aはA∩B。(共通部分)
 →何某は「友人でも煩わしいこともある」としている=「煩わしくないこともある」とできる

ここまではほぼ双方の前提は同じ。

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図解

 

私は「”煩わしいと感じない”=アガペー」とは言ってない。
aはA∩Bなので、a∈Aでもあるし、a∈Bでもある。

なのに急に「煩わしいと感じなくなる=アガペーの芽生え」としてくることが、まず合点がいかない。

誰もそんな話はしていない。

そしてさらに、テーマは【”パートナーのいる人生”と”望みを叶えたい私の人生”が同居できない】というものであるのに対し、「煩わしくない人を恋人にすればいい」という結論を持ってくるのは

「これはオムライスですか?」
「はい、それはスプーンです」

って言ってるようなもの。(は?)

 

てか、その程度の恋愛感情をアガペーと言うなよ。みんな好きよな、アガペー周り。
すぐ「君のことわかるよ」って言う奴の感情がアガペーほどのものであるはずがない。
アガペーわかってるか?結構重いぞ??神の愛の一個前ぞ??
「俺は君を理解してあげられる」と発しつつこちらの言葉をよく読まないその心のどこが良心やねん。

フィレオと定義することすらも憚られるわ。

 

つーか神を信じていないくせに四つの愛になぞらえて自分の愛を語るな。

神が死ぬ。私は無神論者だから関係ないけど。

 

 

こういう奴はすぐ「運命の人が現れると、自然と惹かれあって一緒にいたいと思うだろうから、今はそれでいいと思うよ」って言葉でタコ殴りにしてくる。

私がアセクシャルだと知っているなら「いつか現れる」「いつか恋愛感情を抱く」って言うな。もしそうなる未来があるかもしれないとしても、言うな。
「同性が好きなんだ」って言ってる相手に「まだ運命の異性に出会ってないだけだから、出会ったらきっと異性を好きになれるよ」って言ってるのと同義。 

これが禁忌であることは理解してんでしょ?じゃあ言うな。同じだから。

 

あと、慈しみのある友情は存在する。

 

 

 

 

なにがアガペーやねん。神からいただくものやねんぞ。
うっっっっっすいわ。神が泣く。平和の道を行けなくて泣く。