月が綺麗だからなんだって話で

アセクシャルな人間の雑記

殺すくらいなら直さなかった

最近、殺す気でコーヒーを飲む。まだ存在するかもわからない誰かを殺す気で。

そんなコーヒーは刺々しくて、私の胃を全力で刺してくる。食事をしているのに体重は毎日減少、経験のない身体の痛み、嫌な予感のする各所の不調、舌は薄い味をあまり感じられなくなって、食欲は身体と脳でつりあいが取れていない。何もかもが最悪で、最低のことしか考えられない。でも会社じゃ笑っていなきゃいけないし、正直男にこれは伝わりきらない。優しい彼が慰めてくれてその時ばかり回復したとしても、そのすぐ後にはまた現実が辛くなる。

今まで抱えていた大きなものをようやく手放せたのに、ようやく前に進めたのに、私はまた、今度はもっともっと大きなものを抱えていかなくてはならないのか。私はそんなに大きくない。心の広さも余裕もない。自分と好きな人の二人ぶんのことでいっぱいなのだ。もうこれ以上抱えるのは今は無理なのに、今度は大きな大きな足枷ができるのか。盛大に遠慮願いたい。

  

ダメではないか、そんなの、本当はダメなのだ。

今後、どんなに辛いことがあっても何かを恨んではいけないくらいのことを私はしなきゃいけないのだ。

今飲んでいるコーヒーは、そういうことなのだ。人を生かすも殺すも私次第で、人の命を握っているかもしれないと感じた瞬間から世界は、先は真っ暗だ。なんならこの先全部不幸でいいから殺さない道であってほしい。恵まれなくていいから、生き物なんて何もいらないから存在していないでほしい。

 

女は簡単に人殺しになれる。このままなら私は、人殺しになる。

人殺しになるかもしれないと思った日から、現実を見ると消えたくなる。

結局、自分の人生を殺すか、他の人生をなかったことにするか、女にはその道しかない。

一年前に壊したままにしておけばよかった。あの時直さなければよかった。

そうすれば最初から諦めがついてるし人殺しになる可能性はそもそもゼロだった。

男なんてって思ってたのにまともに女になりたくて矛盾したことをやったのが間違いだった。

壊しておけばよかった。

  

もう限界。

人殺しになりたくないから、もう私の心はもたないから、いい加減許してください。