月が綺麗だからなんだって話で

アセクシャルな人間の雑記

半年経った頃の下書き

半年が経った頃の下書きをみつけた、せっかくなので成仏しましょう

 

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つい先日、彼とお付き合いを始めて半年が経った。その翌々日にメンタルのほとんどを削ぐような喧嘩をしたことは置いておいておこう。

 

恋愛感情を持ち合わせていないと絶望して数年、仲のいい男友達と飲んだり、カップルのような言葉遊びをしたり、女友達を家に泊めたりすることで日々に彩りを添えていた。それでよかったけれど、ほんとうはそれじゃだめだった。

ひとりのときはふと泣きたくなって号泣したし、それまでの恨みつらみを親にぶつけた。ほんとうは、毎日体調も良くないのに生活に追われ、その日の生活費を稼ぐのに必死で、寂しくてつらくて、いつまでこの生活が続くのか不安だった。誰か好きな人がいればもう少し頑張れるのにとおもっていたけれど、それが無理なのだからもう頑張れない。これ以上頑張れない、そう感じながら一日一日を消化していた。 

 

彼を初めて見たとき、「考えてることが顔にでる、わかりやすい人だなぁ」とおもった。上司に連れられ彼にはじめましてと挨拶をしにいったのが初対面だったのだけれど、顔に「今かよ、後にしてほしい」と書いてあった。ちなみに顔そのものはすごく好きだった。クズだなこの人、とおもったけれど、顔はとっっっってもタイプだった。

それから、彼に仕事を教えてもらったり、話をしたりするごとに、彼が私のことを気にかけてくれていることに気づいて、私自身もそれを嬉しくおもってることに気がついた。この時の私は再就職できたことで「これでやっと生活がまともになる」と安堵していた傍ら、親とのことで悩んでいてそれなりにしんどい状況だった。それと同時に私は彼といろんな話をしていくなかで、彼に婚約している恋人がいることを知った。

絶望した。やっと許せるかもしれない人に出会ったのに、この人ならと思ったのに、というかこの人じゃなきゃと思ったのに。

「誰かの大事な人のことは好きにならない」というのがそれまでの私にはある程度自信としてあった。素敵な人だなと思っても恋人がいると知れば男性ではなく人間として捉えることができてきた。それがこの彼に関してはわりと速いスピードで崩れ落ち、あっという間に好きになってしまった。

そして、欲しくなってしまった。

 

彼とその婚約者を苦しめ、引き離し、ついに彼は私のところへ来た。どこまでも私はずるい人間だということを、彼と付き合うまでに思い知らされた。誰が悲しもうが、私はしあわせになりたい、私はこの人としあわせになりたい、その一心でたくさんたくさん彼に弱みを見せ、彼を頼り、彼を妬かせ、彼の言葉を聴き、彼に涙を見せた。ここまでして私のことを憎からずおもっている彼が私のところに来なければ諦めよう、また遊ぶ日々に戻るまでだ、とある種の開き直りの中にいると、毎日がきらきらして楽しくて、一番いきいきと生活できた。私の心の欠けた部分が、彼によって補われ、埋められ、満たされていくようだった。

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ここまでを年末に書いていたので、続きをかきたい。

そんなことを思いながら私は彼と付き合うことができて、充足感に満足していたはずなのに、早い時点から欲張りになった。もっとこうしてほしい、こうされたい、これはされたくない、やめてほしい。心が狭いのもいい加減にしろという具合に。

年が明けてからつい先日まで、長い間ギクシャクした期間が続いた。先日の喧嘩は私がとんでもなくひどいことを言いつづけたために、私はフられる覚悟をしたし、彼は私への気持ちが一度無くなった。でも三連休は楽しい休日を過ごせて、昨日は少し早めのバレンタインをした。私はとてもとても楽しかった。それは、そんなひどいことを言いつづけた私のことを許してくれた彼のおかげ。

本当は今一番彼が辛い時なのに、彼を私が支える時なのに、いつまで経ってもそれができない。私が私のことばかり考えているから。どうしたらいいかはわかっているのだから、あとはちゃんとそれをできる人間にならなきゃいけない。

 

私のことを離されたくないから

彼のことを誰にも渡したくないから