月が綺麗だからなんだって話で

アセクシャルな人間の雑記

永遠に夜でいて

朝が怖い 怖い ただ怖い

目覚めたらすぐ走りだして

終わりまで全力疾走

走ってしまえばなんてことはない

どこまでも走れることは知っている

走る その一歩目が近づくのが怖い

 

走れない 走りたくない もう足が動かない

それでもずっと止まれなくて

気がついたらこんなところ

止まらない 止まるのも怖い

一度走り出したら最後

走れない 走りたくない もう足が動かない

それでも私は今日も走る

 

眠らないで 目覚めないで

朝が私の手を引いて

なんてことないやさしい顔で

真っ赤に焼けた鉄の靴を

息を止めて 夜まで走って

 

走れない 走りたくない もう足が動かない

夜が爛れた足を撫でる

気がついたらこんなところ

夜といたい 夜のままいたい

夜の腕を抜けたら最後

走れない 走りたくない もう足が動かない

だからずっと抱きしめていて

 

逃さないで 渡さないで

夜は私の手を引いて

なんてことないやさしい顔で

真っ青で深い海の夢を

息をさせて 朝から拐って