月が綺麗だからなんだって話で

アセクシャルな人間の雑記

恋愛

25歳、もうすこし大人なはずだった

先日、25歳になった。 最近未来の自分が想像できない。 恋人と結婚してるといいなと思う。 もう少し広くてもう少し部屋の多い家に住んでるといいなとも思う。 犬と猫とフェレットがいるといいなと思う。 なんか漠然と、こんな程度しか想像できない。 私の中…

夜眠るときの話

特にたいしてこれといったことはない。 のだけれど、毎晩彼の腕に抱きついて寝るのが好きだな、とふとおもった。 セミダブルの狭いベッドで、彼は私が窮屈にならないようにとずいぶん端に寄って横になる。そんな彼を、少し真ん中に引き寄せて、その腕に抱き…

街を出て脱皮した話

おだやかで、ゆるやかで、まさかそんな生活を送れると思っていなかったから、今、とてもよい日々だと思う。 ちょっと前に、去年彼と半同棲していた街に行った。通っている眼科があって、3ヶ月に一回程度きているからか、懐かしさというのはあまり感じてない…

すべての女性が素敵で、敵に見える話

付き合い始めの頃、私より恋人氏の方が嫉妬しいだった。同じ職場だったから私が男性と話しているところがよく見えて、彼は苦しい思いをしていた。その頃の私は嫉妬といえば、彼の元カノのことばっかりで周りの人に嫉妬することはなかったから、彼の苦しさが…

半年経った頃の下書き

半年が経った頃の下書きをみつけた、せっかくなので成仏しましょう ------- つい先日、彼とお付き合いを始めて半年が経った。その翌々日にメンタルのほとんどを削ぐような喧嘩をしたことは置いておいておこう。 恋愛感情を持ち合わせていないと絶望して数年…

殺すくらいなら直さなかった

最近、殺す気でコーヒーを飲む。まだ存在するかもわからない誰かを殺す気で。 そんなコーヒーは刺々しくて、私の胃を全力で刺してくる。食事をしているのに体重は毎日減少、経験のない身体の痛み、嫌な予感のする各所の不調、舌は薄い味をあまり感じられなく…

愛は花、君はその種子

"I say love it is a flower, and you its only seed" いつかそんなことを本当におもうのかと、私には縁のないはなしではないかと、期待をしていなかった。でも、いつかそんなことをおもいたいと、私にも起こるはなしであってほしいと、実は願っていた。 "Wh…

あなたのその左の目

彼の目が好き。 嘘のつけない目。でも、人に信じ込ませることの得意な目。 だれかの左目を見ながらおしゃべりしていたのは、彼が初めてだった。この人はいま何を考えているのかな、私の話をきいてどう感じているのかな、私のことをどうおもっているのかな。…

ふたりで暮らすということ

暮らすなら、新しい家がいい。 申し訳ない、今の所を私の住所にはできない。 ごめんなさい、気分を悪くさせて。 家を同じにするというのは、ふたりの関係性にまたひとつ深い意味をもたらすことだと思っていて、その瞬間に将来の長い道がそれまでより少し、色…

好きなのに 好きだから

昨日、そこそこ苦しい喧嘩をした。とはいってもほぼ私が一方的に不満をぶつけただけだったけれど。はじめて、「好きなのにつらい」とおもった。今までの喧嘩ではそこまでおもったことはなかったのだけれど、昨日はじめてそう感じた。 「好きなのにつらい」と…

乗り換え駅のホーム

今、きみどりのベンチに座って彼を待っている ふたりが一緒に帰れるときの待ち合わせ場所は、誰にも見つからない、乗り換え駅のはじっこのほう たぶん見つからない、まだ見つかっていない 左手から乗り換えてくる人の波を、私はいつも見つめている(どきどき…

厳しい話をします

あなたが見ると仮定して、私はこれを書きます。 大切な人と一緒にいる上で、「自分」というものはどうやって保っていくのだろう。ひとりでいる時間が長いとなかなかそこが掴みにくいのだけれど、「自分」のどこを変形させて、どこをそのまま残しておけばいい…

たとえば、ふたりが出会わなかったとして

たとえばの話、 たとえば、私たちが出会わなかったとして、それは私がこの会社に入らなかったということ たとえば、私たちが出会わなかったとして、それはあなたがこの会社に入らなかったということ たとえば、私たちが出会わなかったとして、それはふたりの…

そのつづらの大きさは

結論からいくと、確かに恋愛感情は母親のお腹の中に忘れてきているようだけれど、「触れたい」という欲求をともなう愛情は置いてきてはいなかった。 触れたい人がいる。手に籠めたい人がいる。 初めての感覚だった。心が震えっぱなしで、膝がガクつく。この…